2013年5月24日金曜日

Suicaで「不足額チャージ」ができるようになった理由?


Suicaを使ってJRの鉄道に乗り、降りるときにチャージされた残高が足りないと、これまでは「1000円以上チャージする」か「不足分だけ支払って精算券を受け取る」かどちらかの方法で精算する仕組みだった(精算券を受け取った場合は、改札ではその精算券を通して出るので、Suicaは使わない)。

 だが、つい数日前、チャージ分が足りなかったので不足分を支払って出ようと思ったら、これまで見たことがないボタンが表示された。それが上の写真だ。「精算(不足額チャージ)」と書かれている。これを押すと読んで字のごとく、足りない分だけチャージされることになる。
 例えば190円区間に乗り、残高が160円しかなかったとする。その場合にこのボタンを押すと、30円だけチャージできる。100円を入れると70円釣り銭が出てきて30円だけチャージされ、改札を抜けると残高は0円になる。

 と説明すると当たり前にしか思えないが、以前はこんなボタン、仕組みはなかった。上に書いたように、不足分だけ入れる場合は「精算券」が紙で出てきていたし、そうでなければ1000円以上チャージするやり方だった。1000円未満のチャージができるのは改札内で不足分が生じたときだけで、改札外でふつうにチャージしようと思うと、従来どおり1000円以上しかできない。

 ちょっと調べてみると、JRのページに紹介されていた。またこのブログによると、3月のダイヤ改正からこの仕組みになったようだ。ちなみに東急のページにはこうあり、PASMOでは以前からこの仕組み(不足分チャージ)ができていたそうだ。

 交通系ICカードの話題では、先日、1円単位での支払ができるようJR東日本が申請するというニュースがでていたが、これを見越してのことなのだろうか?
 この話、ICで支払うと高くなる場合があるということを聞き、さらにニュースでは
券売機での切符は10円単位のままで、二重の運賃設定になることや、4月までの準備期間が限られていることなどから、冨田社長は「国土交通省の見解を踏まえ、慎重に判断したい」と話した。
とあって、「ちょっとそれはおかしくないか」と思っていた。「国土交通省の見解」はふまえるけど、「利用者の声」は聞かないのかと……(そりゃまぁ聞けば「高くなるのはおかしい」「安いほうに合わせるべきだ」ということになるのだろうけれど)。

 しかし、仕事で鉄道を頻繁に利用する営業を抱えた企業などにとっては、数円でも積もればバカにならないわけで、些細な問題ではない。税率アップで値上げされるのは仕方ないにしても、機械や設備の問題で利用者の負担に差を付けるのはいかがなものかと思った。

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 余談になるが、Suicaへのチャージについていえば、どうにかしてほしいと思っていたことがほかにもある。定期券を更新するときに、「改札機」で更新すると同時にチャージができるのだが、「みどりの窓口」で更新しようとすると、同時にチャージはできないことだ。「改札機」の利用を勧めようという狙いなのかどうか分からないが、どうにかならないものだろうか。なぜか改札機だとはじかれるクレジットカードもあって(通常利用はできるのに)不便を感じている。