2013年5月11日土曜日

連帯責任という被害拡大システム

 

 ドラマ「ラスト・シンデレラ」の録画を昨日観ていたのですが、藤木直人さん演じる美容院の店長が学生時代野球をやっていて、甲子園の切符をつかんだのに部員の不祥事で出場辞退して出られなかったという設定でした。
 こういう話を聞くたびに、なぜ連帯責任を追わのか、何の教育になるのか疑問でなりません。

 高校野球は他のスポーツと比べて優遇されているので、有名税のようなものが押し付けられる面があっても仕方ないような気がしていましたが、よくよく考えてみればそれも酷いし、それも一昔前の話。もはや高校球児が特別という訳でもないでしょう。

 などと昨夜思っていたら、こんなニュースが。

東海大サッカー部で部員同士の暴力発覚、当面の公式戦辞退へ…

 これだけスポーツでの暴力が問題になり、ニュースにもなっているのに暴力をふるうなんて、バカとしか思えないのですが(真剣だから、というのはすり替え)、ともかく暴力行為があったとして、責任を問われるのは、暴力をふるった本人と、監督責任者、あと部長くらいでいいのではないでしょうか。

 もしそういう基準を明確に作ったとして、懸念されるのは、暴力行為があったときに、責任を問われないよう、関わらないようにする部員が多数出てくる(見てみぬふりをする、止めない)ということでしょうか。

 ですが、それだって止める奴は止めるし、止めない奴は止めないような気がします。

 所属コミュニティが責任を問われるということでいえば、大学生が事件を起こしたときに大学が会見を開きますけど、そんな必要なくないですかね? たとえばUSJでバカやったからって何で教職員が頭さげにゃならんのでしょうか? 大学の授業で行って教員が引率してて、というならまだしも。親が揃って会見を開くというなら、まだ分からなくもない気が…いや、それも違うな。大人なんだから、本人がやるべきなんきゃないですかね、もしやるなら(そもそも会見が要るかという議論もあるでしょうが)。

 やったことの責任は本人がとるべきであって、所属するコミュニティがとらなきゃいけないというのは(特別に合理的な理由がないかぎり)おかしいと思います。

 じゃなきゃ、複数のコミュニティいに属する、複数の肩書きを持った人が、いずれのコミュニティとも直接関係のないところで不祥事起こしたら、どこの誰が会見しなきゃいけないのってことになりませんかね。大学の講師とかさ…会社役員とかさ…。

 とにかく、同じ部で頑張ってた"無関係な"部員が巻き込まれるのは可哀想すぎると思います。