2014年12月14日日曜日

「事情」を言い訳にするのやめる!――『佐藤可士和の打ち合わせ』を読んで


佐藤可士和さんと野地秩嘉さん。

新刊を書店で見かけたらとりあえずチェックする名前。その両名が時をほぼ同じくして著した本のテーマが「打ち合わせ」だ(佐藤さんが11月、野地さんが10月)。今回は刊行直後に読んでそのままにしていた佐藤さんの新刊の感想をまとめておく。

2014年10月8日水曜日

練習なし、試合だけでは「うまくなりたい」素人は楽しめない――人が集まる社会人スポーツサークルの秘訣

素人の「上達したい」気持ちに、明るく前向きな雰囲気でこたえる




社会人がスポーツをするとしたら、ジムや教室に入会するか、どこかのチームに入るのが一般的だと思う。前者はそれなりにお金もかかるので、気軽に始めるなら後者だろう。社会人が集まってやるスポーツは往々にして、「集まって試合をやって終わり」という形になりやすい気がする。だいたい時間がない中で集まるのだから、「そんなに時間はかけられないよ」いう言い分も分かる。たしかに仕方ないのだけれど、素人は基礎練習をしないと、いつまでも大して上達しない。いくら楽しめればいいと思っても、やはりうまくなったほうが、いいプレイができたほうが楽しめるはずだ。

2014年9月8日月曜日

新潟のかっこいい11歳が一人でつくる新聞『別府新聞』



先日偶然、フジテレビの深夜で放送された第23回FNSドキュメンタリー大賞ノミネート作品 『小さな新聞社 社長は11才』を録画して観た。新潟総合テレビ制作の番組で、新潟県十日町に住む別府倫太郎君(11)が一人でつくっているウェブ新聞の話だ。番組紹介をみたとき、「どうせ街のほのぼのネタかなぁ」くらいに思って気軽に録画したのだが、とんでもなかった。驚き、感心し、考えさせられ、そしてとても大切なことを思い出させられた気がした。嫉妬のような複雑な感情を抱いた。

リンク 別府新聞

倫太郎君は病気を抱えていて、薬の副作用などからいじめがきっかけで学校には行っていない。僧侶に自分の疑問をぶつけて「死と生」について語り合い、ジャズが好きでコラムを書き、吉本隆明・糸井重里共著の『悪人正機』が面白いといい、『暮しの手帖』や『ブッダ』を読み、「本質」について、「限界」について語り、病気は自分だから戦わない、戦うのは病魔だという彼。「学校に行っていない思想家」という別名を持つというが、まさに言い得た別名だと思う。

彼はまた「大人っぽい」とよく言われるようだが、それもうなずける。

今の彼をつくりあげた要素に病気があるのは間違いない。だから彼がいま作り出しているものや、周りを魅了する性格や生き方だけをみて「すごいなぁ」「いいなぁ」というのはあまりに無邪気だ。だから嫉妬などという言葉を使っていいものか……とは思いつつ、それでも唯一、無比であることにはやはりため息をつくほど感心してしまうのだ。

彼は知りたいと思ったことがあれば、取材に行く。大変だといいながら自分の言葉で感じたこと、考えたことを発信する。与えられた疑問や問題を解消し、乗り越えるのではなく、自分が生きていて感じた疑問や問題を、自分で解決しに出かけて行き、考え、答えを出し、また時には答えが出ないまま、文章にし、発信している。これはメディアのあるべき、理想的な姿の一つではないかと思う。

「こんなことやったらいいな」「面白そう」「あんなことが知りたい」「これはどうなっているんだろう」……日々暮らしていていろいろな疑問や気づきに出合うが、思って終わりにしてしまうことが多い。妥協せずしっかりと向き合い、形にすることを面倒がらない。簡単そうで難しいことだ。

彼の姿をみて生じた疑問の一つが、「教育はこうあるべき」という画一的な考えがあまりに広がっていはいないだろうかということだ。そもそも教育は何の為にしている(与えている)ことなのだろうか。

知りたいという欲求が生まれれば取材に出かけ、発信する行動力がある彼の日常をみると、学校すら必要ないのではないかと思えた。誰もが彼のように感じ、考え、行動することはできないだろうから、学校がなくなってもいいというわけではない。かく自分も、子どものころ同じことができたかといえば、絶対に無理だった。

いや、「子どものころ」と限定するのはカッコつけだ。今だってできていないと思う。

子どもに教育を与えるのが親の義務だとして、学校に行かないという彼の選択を受け入れ、かつ学校に行っていない彼が“しっかりと”生きている今を生み出している家族は、その義務を果たしていないと言えるのだろうか。また、自分が親として同じ立場に立ったとき、果たして本人の望む生き方を支えてあげられるだろうか。

番組を観て、思い出すにつけ、また別府新聞を読むにつけ、考えるべきこと、おざなりにしていた大切なことを思い出させられる。録画を観てすぐに別府新聞にアクセスし、TWやFBでフォローし、記事もいくつか読んだが、すべては読み切れていない。ザッと目を通して終わりではなく、読みながら考え、考えながら読みたいと思う。ポレポレと。



2014年9月2日火曜日

なぜ日本の家にはプールがないのか?

© ヒグラシホームプール

この夏、泳ぎの練習のため区のプールに何度か通ってふと思った。

「なぜ日本には自宅にプールがないんだろうか?」

2014年8月22日金曜日

ゾンビが走るという発想/bi●chを好きになってしまったら――最近観たビデオ「ドーン・オブ・ザ・デッド」「(500)日のサマー」

(C) 2004 Strike Entertainment Inc.

TVシリーズ「THE WALKING DEAD」もシーズン4まですべて観ているゾンビ映画好きなのですが、まだ観てない作品は多く、映画「ドーン・オブ・ザ・デッド」をようやく観た。

本作は1978年の「ゾンビ」のリメークだからか、リアリティに欠けるところが多い、ツッコミどころの多いB級感たっぷりな映画だった「そもそもリアリティって何だよ」という指摘はさておき。

2014年8月19日火曜日

思春期からの距離を測る――「思い出のマーニー」を観て

© GNDHDDTK

「ジブリっぽい」という言葉の定義をたとえば「ラピュタやナウシカ、千と千尋、ポニョなどのファンタジックでアドベンチャー感のある作品」とするとしたら、本作は「ジブリっぽく」はない。だから、「ジブリっぽい」ものを期待していって「裏切られた」という人が多そうな作品だった。うん、これは評価が分かれるだろうなと思った。

2014年7月31日木曜日

甲子園の過酷を汗と涙と美談で覆い隠すのはやめるべき

Webメディア「こむすぽ」に寄せる記事のネタとして、高校野球のことを書けないかと考えた。

© DX Broadrec


最近では、タイブレーク制の導入などの話が持ち上がり、ダルビッシュ有選手が学年ごとに投球回の制限をつけることを提案したことが報じられたが、少なくともそれくらいは必要だと思う。そもそも、春夏の甲子園は抜本的な改革が必要だ。

あの炎天下、連日試合をさせられ、勝ち残れば17−18歳の若者が100球も200球も投げた翌日にまた投げる……。それを汗と涙と美談というフタで覆い隠すのは時代錯誤も甚だしいと思う。

こういうことを書くと、「高校球児の夢を壊すのか」とでも言われそうだけれど、何も甲子園なんかやめてしまえと言っているのではない。一高校スポーツにしてはマスコミで取り上げられ過ぎな気もするが、そこで活躍した選手はプロ野球選手になることも多いし、プロ野球は依然大きなビジネスなわけだから、大きく取り上げられるは仕方ないだろう。人気や注目のネタは大きく取り上げられるものだ。いくらマイナースポーツが不平等を訴えたところで、そもそも平等である必要もない。

だが、それこそ「肩を壊してでも投げる」というようなことを美談にしていてはいけない。子どもを教育し、指揮管理する責任のある大人まで一緒になって、汗と涙で目を曇らせてはいけないと思う。甲子園大会の期日をのばせば、球場や阪神タイガースの興行に影響があるのだろうが、それは結局大人の都合だろう。

延長回数の制限やタイブレーク制の導入という話がでたのもいい機会だから、高校野球ファンこそ考えて、ファンとして声をあげてもいいのではないだろうか。

ところで、この話を考えていてちょっと気になって高校球児の数を調べてみたら、意外なことが分かった。少子化で子どもは減っているのに、高校球児は増えているのだ。

文部科学省の公表による高校の生徒数は、H25年度(2013年度)で332万人。一番多いときで平成元年度(1989年度)の564万4000人。その次に多いのが昭和40年度(65年度)の507万4000人だ。一番多い時の6割くらいにまで減っている計算になる。

出所:文部科学省

しかし日本高野連の硬式野球部員数統計によると、最新の2014年5月現在で17万人、ウェブサイトで公表されている最も古いデータで昭和57年(82年)の11万7000人だ。この間、右肩上がりで増えたわけではないが、増減を繰り返しながらも緩やかに増えている。また、高野連の加盟校も3488校(82年)から4030校(2014年)に増えている。

出所:日本高野連ウェブサイトデータより作成

文部科学省のデータは昭和23年度からと古いので、高野連が公表している昭和57年以降のものだけカットしてみるとこうなる。
高校生は減っているなかで、球児が少しずつ増えていることは分かる。

高校生の数がすなわち15-18歳の男女の数とは限らないまでも、これはなぜなのだろうか? 識者や専門家の意見を調べてみたい。

2014年7月25日金曜日

言葉の通じない国で2年収監されたら……壮絶すぎる実話の映画化「マルティニークからの祈り」を観て

© 2013 CJ E&M Corporation, All Rights Reserved.

コロンブスが「世界で最も美しい場所」と呼んだ場所を知っているだろうか。

ベネズエラ沖のカリブ海に浮かぶ小島・マルティニーク島だ。

南米のギアナと同じフランスの海外県で、広さは1100平方km程度。ちょうど香港くらいの大きさで(日本で一番小さいのが1877平方kmの香川県)、人口は40万人程度。小泉八雲やゴーギャンも滞在したことがあるという。観光局のウェブサイトをみると、自然が豊かでダイビングが楽しめ、ラムのおいしいリゾート地であることが分かる。

ある韓国人女性が、マルティニークの刑務所で1年を過ごし、その後9カ月も仮釈放という名の軟禁生活を余儀なくされた。この島に移送される前のパリでの3カ月を含めて「756日間」も苦しい生活を強いられたーーそんな実話をもとにした映画「マルティニークからの祈り」を試写で観た。




あらすじはこう。自動車整備工場を夫婦で営み、夫ジョンベ(コ・ス)、一人娘ヘリン(カン・ジウ)と3人で慎ましやかに暮らしていたジョンヨン(チョン・ドヨン)だが、夫が保証人になっていた知人が自殺したことがきっかけで借金を背負うはめになり、家を追い出される。生活に困窮した彼女はやむなく、金の原石をフランスに運ぶ裏仕事を引き受ける。だが到着した空港で、それが実は麻薬であることが知らされる。麻薬に身に覚えはないがフランス語は話せず、また大使館も当てにならないなかで、先の見えない絶望的な日々をおくる……というものだ。


主演は、カンヌで主演女優賞を穫った(シークレット・サンシャイン)チョン・ドヨンで、さすがの演技力。子役のカン・ジウの演技もいい。「なぜだか理由は分からないが母親と会えずに寂しがる子ども」という状況を思うだけで涙腺が緩んでしまうが、劇中の

「ママ、あと何回寝たら戻ってくるの? ママの顔、忘れちゃいそうだよ」

というセリフは反則級のヤバさで涙がこらえられなかった。






ちょっとネタばれします。



自分がリアリティのある演出だなと思ったのは、ジョンヨンが最後、仁川空港に降り立ったときのヘリンの反応。「ママ!」と叫びながら走り出してスローモーション……みたいな、どこかの陽気な国ならありそうな演出ではなく、彼女は母の姿を見ても照れたのか、父の後ろに隠れていた。今思えばとりたてて気の利いた演出というわけではないものの、4歳から6歳までの約2年間、母と離れて過ごした女の子なら、ああいう反応をするだろうなぁとしみじみと思わされた。




いい映画だと思うので、”敢えて”気になった点も書いておく。

壮絶な実話がもとになっていることや、チョン・ドヨンの演技などはとてもよかったのだけれど、とても濃い2年間を2時間にまとめたためか、事実の説明を受けたものの悲壮さがあまり伝わってこなかった。いや、伝わってきたのだが、「もっと来いよ!」と思ってしまった。一人で過ごす時間の長さ、その過酷さ、辛さがもっと感じられてもよかった。フランス語はともかく英語が分かれば何とかなったかもしれないのに、英語すらできないおばちゃんがパリで捕まったら、ビビり具合はもう相当だろう。それに、収監された刑務所内の環境は劣悪ではあったが、男性刑務所の内部が描かれた映画やドラマをたくさん観ているからか、「こんなもんやないだろう」と(収監されたこともないのに)思ってしまった。

もしかしたら、「英語すらできないんだからしゃーないやろ」という気持ちがあって、同情できなかったのかもしれない。



でもチョン・ドヨンとカン・ジウの演技が観られたこと、こういう怖い実話があったのだということを知れたこと(あとトマトの唄を聴けたこと)だけでも、観る価値はあると思う。



2014年7月1日火曜日

セクハラヤジと水漏れ事件で感じたイタい加害者の存在 



先日、オフィスビルで水漏れ被害を受けた。

こちらは一方的な被害者なのだが、一ヶ月たってもお詫びもなく業を煮やして話し合いの場を持ったのだが、相手は外国人で文化が違うのか、詫びようとしない。相手の部屋の大家はこちらの大家と違っており、向こうは向こうで保険会社や大家と話し合いをしたのだろう、「自分たちに責任はない」と言い張る(実際はもっとひどい言葉だった)。訴えれば絶対に勝てる自信もあったのだが、こちらの側の大家さんがとてもいい人で、大家同士でもめさせるのはかわいそうなので、最低限壊れたキーボードの買い替え費用だけで終わらせることにした。

そこで思ったのは、向こうの頭の中には「お金を払う=責任がある=悪い」という図式があったのではないかということだ。

本当に自分たちが悪くないと思っているのだとしたら、相当イタい。けれど、そうではなくて、すでに向こうは話し合いをして、賠償責任は大家なり保険会社なりにあるということを確認していたのだろう。とするとやはり、「自分たちにお金を払う義務はない」だから「悪くない」、そして「謝る義務はない」ということになったのではないだろうか。

水が階下に漏れたのはビルに問題があったのだとしても、普通に使っていれば漏れなかったわけで、100%問題が借り主になかったわけではないと思われる(このあたりの説明は先方の大家が要領悪くよく分からないが、借り主の管理がまったく問題がなかったとは到底思えない)。この場合、日本人的感覚(敢えてこういう言い方をするが)からすると、まずは申し訳なかったとお詫びをしたうえで、そこではじめて「被害の賠償については保険会社から……」ということになるのが普通の感覚だと思う。

こういうことがあってすぐ、都議会のセクハラヤジ問題があった。

とかくセクハラでは、加害者自身が加害者であることを自覚していないことが多いように思えるが、今回の事件で驚きだったのは、どんなに責められても「あれはセクハラじゃない」と言い張る人が見受けられたことだ。発言などの加害行為をしてなお気づかないとしても、言われた相手がハラスメントを受けたと言っているのに、「違う」というのは何を根拠にそういえるのか、まったくもって理解しがたい。 

セクシャルハラスメントのsexをいわゆる性交(をにおわせる)という意味で捉えている人がいることも驚きだったし、性別に由来するのだと言われても認めないのは、これもイタいとしか思えない。

こういうことをいうと、塩村議員を擁護するのかとか言われそうだけれど、別に擁護もしないし、政治家として支持しているわ分けでもない。それに、そもそもそんな過去は今回のことに関係ない。

彼女はたしかに議員になる前に年の差婚についてヒドい物言いをTwitterでしていて、過去とはいえ「ひどいことを言うなぁ、信じられん」とすら思う。

だが、だから何だというのだろうか。相手が誰だから、どんな人だから、あの発言が許されるわけがない。塩村議員がヒステリックになって加害者であることを世にアピールしたり、自分の政治家としての知名度をあげようとしたりすることを容認するつもりはない。だけど逆に、マスコミやネット住民が、今回のセクハラヤジ発言とは直接関係のない過去を掘り起こして、彼女が反論するに値する人間かどうか検証することも容認できない。

過去は過去。今回のセクハラはセクハラだ。



被害を受けたと主張する人が出たら加害行為は当然あったのだ……とは言えない。それはセクハラだってそうだ。えん罪だってあり得る。それに、ときに人は自分の被害は大きく言うものだ。被害者の顔をした加害者だって世の中には居る。しかし、加害者であると指摘をされた人がまずすべきなのは、可能な限り客観的な視点から自らの行為が被害を生んだかどうかを検証することだ。その結果を真摯に受け止め、謝るべきは謝ることではないかと思う。もちろん、反論すべしという結果であれば、しっかり反論すべきだ。何か言われたら謝る、というのはおかしい。



しかし、こんな当たり前のことがなかなかできないんだよなぁ……。謝るべきと思ったらちゃんと謝ろう(=謝らなくていいと思ったら謝らない)と思った2つの事件でした。

2014年5月19日月曜日

デジタルネイティブでないクリエイターの未来ーー『ウェブとはすなわち現実世界の未来図である」(小林弘人著)を読んで



『ウェブとはすなわち現実世界の未来図である』(小林弘人、PHP新書)、あっという間に読みおえた。紙やウェブでいろいろな媒体を立ち上げ、経営も、表現もし続けてきた著者ならではの分析と提言が詰まった一冊で、一読の価値ありだと思う。

2014年5月13日火曜日

山手線で会ったアイドルとTwitterでふぁぼったGALETTeの差



ちょっと前の話。

渋谷駅で山手線にアイドルグループの女の子たちが衣装のまま20人くらい乗ってき た。きゃいきゃい楽しそうに話してて、「電車移動大変だなぁ、売れるといいねぇ」とか目を細めて思ってたら、空いた自分の隣にそのうちの一人が座った(3人がけで1人分空けて)。やらしくならないように「グループなんですか?」と聞いてみたら、めちゃめちゃ素っ気ない、イエスともノーともつかないような反応。その暖簾に腕押しぶりたるやハンパなく、聞いたこっちが「えーーーー」と声が出そうになるほどだった。「聞き方がアヤシかったんだろうが!」とか言われそうだが……。

2014年5月10日土曜日

NEWS PICKS(ニューズピックス)今さら使ってみたら結構よかった

今さら使い始めたNewsPicksは結構いい 欲しいのは情報より解釈



TwitterやFacebook、ニュースサイトやポータル、メールなどで日々多くの「ニュース」に触れていて、関心のある話題と出合ったとき、「これはどう考えればいいんだろう?」と思うことがある。自分にとって専門外のトピックだと、どう考えていいかすら分からない。そういうときは自分なりに信頼している人、一目置いている人のTwitterやBlogに行って、何か書いていないか探す。起業家、大学教授、ジャーナリスト、デザイナーなどいろいろで、リベラルな人もコンサバティブな人もいる。異なる立場からの感想や意見を読むのがためになるからで、専門家も、視点の鋭い専門外の人もいる(法律の問題について鋭いコメントをするのが弁護士やヤメ検だけとは限らない)。何かしら視点を与えられるのは非常に助かる。

2014年4月25日金曜日

スポーツに関するwebメディア「こむすぽ」立ち上げ。ライター募集中!

きゅぽらスポーツコミュニティサイトより

 スポーツジムに通うとか、特定のスポーツチームに入るといったことをしないかぎり、気軽にスポーツを楽しむというのは、簡単なようだが実際には難しい。「今週末空いたから、ちょっと身体動かしたいなぁ」と思っても、一人で走ったり泳いだりする以外に選択肢は思い浮かばないのではないだろうか?

2014年4月24日木曜日

セリフと出だしが秀逸な「女の子の設計図」(紺野キタ/新書館)



紺野キタ先生にとって初の百合作品集(表題作が3話、ほかに3話)。絵はうまくてきれいで、できればカラー原稿で読みたいところ。モノローグ部分を含む台詞運びや情感の描き方に心を動かされます。特にグッと話に引き込む出だしの作り方など、うまいと感じさせられます。

2014年4月17日木曜日

海外ドラマを観ていて面白いと思った英語表現 smoking gun, girl space friendなど


 昨年から海外ドラマを観まくっていて、面白かった、ためになった表現をgmailのdraftにメモしている。その中に「smoking gun(動かぬ証拠)」というのがあって、これを聞いたとき、「たしかに硝煙の出ている銃を持ってたら犯人と思われて仕方ないよな」と思って感心したのだけれど、この春のフジの新ドラマに「SMOKING GUN〜決定的証拠〜」というのがあって「おっ」と思ったので、ほかにどんな表現をメモしていたのか、振り返り。

2014年3月28日金曜日

ギド先生初の百合コミックスは長編への期待が高まる一冊——「終電にはかえします」(雨隠ギド/新書館)

  

 雨隠ギド先生の初百合コミックス。「初」というのが意外な短編集で、7作品掲載。女の子のかわいさはもちろん、ギャグっぽいシチュエーション、ストレートな表現、緩急や流れなど、ポエティックでいい。短編だからか物足りなく感じる部分もありますが、いいキャラがたくさん。どれも長編にしてもらいたい。装丁も素敵です。試し読み

2014年3月11日火曜日

「恋届」、別に気持ち悪くなくない?


恋届」のニュースを聞いて、軽く「うまいこと考えるなぁ」と思った。
 
 なぜなら、婚姻届や離婚届はあるけど、結婚前のステータスについてはそういう書類がないからだ。ニュース本文ではなくタイトルだけ読んで「ゼクシィがやってるんかな」などと勝手に考えていたのだけれど、実際は流山市、自治体がやっているとのこと(といっても映画のPRらしいが)。

 それをなぜ調べたかというと、BLOGOSを読んでいて「流山市『恋届』の気持ちの悪さ」という記事を読んで、意図が分からなかったからだ。

 筆者がいう「そもそも公費を投じるような類のものなのか」という点については検証があってもいいと思う。大してかからないような気もするが、税金を使う以上、「使いました、ハイ終わり」でいいとは思えないからだ。

 けれど、これって狙いは話題づくりでは? ネタでは? そして実際、話題になっているのではないだろうか。

 関係者は、別に届けを出させたからといって、恋愛促進になるなんて思ってないだろう。そりゃあ、このネタをきっかけにして付き合うカップルも出るかもしれない。付き合うのかどうなのか、関係がまだ微妙な段階にあるときに「恋届出しちゃう?」とネタにして付き合いはじめる、なんてことがあってもおかしくない(だからといって、そんなに多くあるとも思えないのだけれど)。

 この「恋届」が少子化対策になるというロジックに飛躍がある、という指摘については、まぁそりゃそうだろう。”そもそも”本当に恋愛促進になるとは思えないからだ。NHKが取り上げるべきかということについては、重大な問題があるとは思えないので、別に取り上げても取り上げなくてもよかったのでは、という程度にしか思わない。

 しかし、”そもそも”こういう恋愛事をネタにするのに心理的抵抗感があるという人はいるだろうし、別にそれはそれでいいと思う。けれど「気持ち悪い」という評価の理由が納得できないので、何だか気持ち悪いのだ。

 僕はこの「恋届」については、「すごい! 素敵!」とは思わないが、だからといって別に気持ち悪いとは思わない。「ネタじゃん? よく考えたなぁ」「出さねーよwww」くらい。堀江さんは「くだらねーなwww」と書いてるけど、その反応、分かる。
* * *

 東日本大震災から3年。早い。地震発生時刻を少し過ぎてしまったが黙祷。

2014年2月26日水曜日

最近買った本『誰も懲りない』『いくもん!』『ポエムに万歳!』『人間コク宝サブカル伝』など


先日購入した、我ながら濃いラインアップ。芳林堂書店高田馬場店にて購入。




中村珍さんの『誰も懲りない』はQJ連載時にも読んでいたのだけれど、飛ばしていた回もあり、今回通して読んでみて改めてお腹が重たくなった。『混迷社会の子育て問答 いくもん!』もそうだけれど、珍さんの作品は(というか、いい作品は)シビアな問いを読み手に突きつけてきて、自分の行動や発言、思想の甘さを見透かされていることが自覚されて、とても恥ずかしい気持ちになる。『誰も懲りない』は救いの無さかげんがハンパなくて、でもその人生を生きている主人公にとっては「(そんな厳しい現実だって)そういうもの」なんだろうし、端から見て勝手にかわいそうに感じて「救い」なんて言ってしまう甘さすらツカれそうで、勝手にヒリヒリしてしまった。

2014年2月24日月曜日

選挙の思い出(出たことはないけれど)ーー記者時代に取材したこと、退職後に事務所でバイトしたこと



 故郷・山口県の知事選挙で41歳の候補が当選したと聞いて驚いた。三重県知事に次いで全国で2番目に若いという。政策はよく知らないが年齢だけでいえば歓迎だ。しかしど田舎だけに議会対策には苦労するだろう。報道を見ると、原発問題については語らずに当選したなどとあり、争点にはならなかったようだ。前回、反原発を掲げて立候補した人はどうしたんだろうと思ってググったら、こんなインタビューがあった。読んでもなぜ出なかったのかよく分からないけれど、スタンスを支持している訳ではないので別にいい。

 選挙といえばいろいろ思い出がある。別に出た訳ではないが、記者時代は取材したし、アルバイトもやった。

2014年2月13日木曜日

iOSとKindleの微妙な関係



「電子書籍を作っている」と言うと、「電子書籍ってどうやって作るんですか?」と聞かれることがままある。

 Web業界の人から聞かれたときは、

「ウェブサイトと似てますよ。ページをxhtml(HTML5)で書いて、CSSで見え方を決めて、画像はimageフォルダに格納して、パッケージにしたものを圧縮するんです。だから拡張子.epubは.zipに書き換えて解凍するとフォルダの中身が見られますよ」

と答える。
そうすると、だいたいイメージがつくようだ。


2014年1月28日火曜日

海外ドラマで英語リスニング


昨春から英語のリスニング力を高めようと海外ドラマを観まくっています。

観ているのは2013年4月に契約したdビデオと(紛らわしい名前だけれど)BS258chのディーライフ/DLife。今までに観たドラマシリーズをざっと挙げるとこんな感じ。

視聴済み
(※24は続く予定)
一時中断中
(放送・提供分は視聴済)
ツイン・ピークス NIKITA/ニキータ
・シーズン1(8話) ・シーズン1(22話)
・シーズン2(22話)
24 -Twenty Four- LAW&ORDER 性犯罪特捜班
・シーズン8(24話)※ ・シーズン1(22話)
・シーズン2(21話まで)
プリズン・ブレイク リゾーリ&アイルズ
・シーズン1(22話) ・シーズン1(10話)
・シーズン2(22話)
・シーズン3(13話) 華麗なるペテン師たち
・シーズン4(22話) ・シリーズ1(6話)
・ファイナル・ブレイク(2話) ・シリーズ2(6話)
ヴァンパイア・ダイアリーズ
・第1シーズン(22話)
アンダー・ザ・ドーム
・シーズン1(10話)
ホームランド
・ シーズン1(12話)
コールドケース迷宮事件簿
(断続的、シーズン3で中断)
視聴中(Dlife) 視聴中(dビデオ)
バーン・ノーティス
元スパイの逆襲
ザ・プラクティス
ボストン弁護士ファイル
・シーズン1(12話) ・シーズン1(13話)
・シーズン2(16話) ・シーズン2(21話)
・シーズン3(16話まで) ・シーズン3(2話まで)
CSI:科学捜査班 MI-5 英国機密諜報部
・シーズン1(23話) ・シーズン1(6話)
・シーズン2(24話まで) ・シーズン2(10話)
・シーズン3(10話)
クリミナル・マインド
FBI vs. 異常犯罪
・シーズン4(7話)
・シーズン5(10話)
・シーズン6(4話まで)
・シーズン1(22話)
・シーズン2(23話)
・シーズン3(20話)
・シーズン4(17話まで)
ホワイトカラー
・シーズン1(14話)
・シーズン2(14話)
・シーズン3(16話まで)
コバート・アフェア
・ シーズン1(5話まで)
西海岸捜査ファイル
~グレイスランド~
・ シーズン1(4話まで)

ナンバーズ
天才数学者の事件ファイル

・ シーズン1(2話まで)


ちょっと見過ぎですね……。いま計算したらざっと600エピソードくらい観てました。

基本的には、通勤、退勤の電車でdビデオ(タブレット・スマホ)で観るか、自宅で夜中にDlife録画分を観ているのですが、半年以上、毎日平均1エピソード以上は観ている計算なので、だいぶ耳が英語に慣れてきたように思います。また、ほとんどが犯罪捜査、スパイものなので、警察用語や刑事訴訟の仕組みなどに詳しくなったような気もします。

ほとんどがアメリカの映画ですが、華麗なるペテン師たちが結構面白かったこともあって、今はガシガシ観ているのは、同じBBC製作の「MI-5」です。なかなか面白いスパイドラマですが、国内統括のMI-5のお話で舞台もほとんどロンドンなど英国国内でなので、画づら的にちょっと息がつまる感じも。

面白いシリーズはたくさんありますが、特にお気に入りはクリミナル・マインド。プロファイリングの過程が面白いし、キャラも立ってていいですね。JJもかわいいし。<参考まとめ>

映画やドラマ観放題のサービスは、ここで挙げたdビデオ以外にも有名なHulu、USENが運営するU-NEXTひかりTV(NTTぷらら)などいろいろありますが、月額それぞれ1000円くらい(以上)します。その点、dビデオは500円と安いのでしばらく契約は続けたいと思います。

2014年1月22日水曜日

映画「恋するミナミ」の女性たちに恋して

© FLY ME TO MINAMI ― 恋するミナミ ―

映画「恋するミナミ」を観た。日中韓3カ国の男女がフツーに出会って恋をする映画で、いいお話、良作なのだけれど、興行的にはあまり注目されなかった。「日本はまだこの”フツー”には至ってないんだな」と思わずにいられなかった。

2014年1月20日月曜日

誰に対して言ってるのかよく分からない記事



新聞の見出しは記事の筆者が付けるのではないけれど、1月18日の朝刊13面、解説面の記事に付けられた「芥川賞 ゴールではない」にはちょっと引っ掛かった。「え、今さら?」「誰に向けて言ってるの?」という意味で。新人賞であるということは、芥川賞に関心がある読者は知っているはずだ(「あの受賞者を″新人″というの?」という実感があることは別にして)。

記事を読んでみると、過去の女性受賞者のこと、批判されながらもやがて認められるに至った受賞者のことを題材に書いていて、締め括りかたからしても、この内容ならこの見出しが付けられてもおかしくない(見出しを付けた人は悪くない)。

記事の最後は「新人賞の芥川賞をゴールと勘違いしたら、文学の終わりが始まる。」と締め括られているが、これは誰に対していっているのだろうか。

作家に対して? 作家が受賞をゴールと思うはずがないだろう(居たとしても余計な気もするけれど)。文学の読者に対して? 読者がそう勘違いしたら「文学が終わる」のだろうか? まさか…。

総じて何が言いたいのか分からない記事。「お祭り騒ぎの報道を見て何か一言言いたくなっただけ」という感じ。個人のブログならいいけど、商品である紙面に出して客に読ませる品とは思えない。いくら筆者の名前と顔を出し、名前にちなんだ連載タイトルをつけてコラムっぽくしたとしても、無理があると思った。

2014年1月15日水曜日

都知事選の争点は「脱原発」?——争点を決めるのはマスコミなのか



 都知事選を目前に控え、「原発が争点だ」というよく分からない主張をしている立候補予定者がいる。それだけでなく大手マスコミの一部も争点に据えていて、これまた意味が分からない。

2014年1月8日水曜日

[公共機関での子どもの泣き声]「舌打ちくらいいいじゃないか」とはとても思えない

あけましておめでとうございます。2014年はもっと外に出ていこうと思っています。



 新年早々、堀江さんのツイートが話題になっています。公共交通機関で泣く子どもと親に対する批判で(参考:BLOGOStogetter)、やまもといちろうさんのツイートを見て知りました。これまで堀江さんの考えにはいろいろな面で共感を覚えていたのですが、この件に関しては賛成できません。一方、やまもとさんのツイートにはいちいち納得でした。とはいっても、堀江さんのコメントにも「なるほど」と思えるものもありました。