Netflixで春に配信開始された角界(相撲界)を舞台にしたドラマシリーズ「サンクチュアリ-聖域‐」を少し前に観たときの感想です。なお8話ありますが面白くて一気見しました。
2023年12月3日日曜日
2023年9月17日日曜日
めいろまさんの『激安ニッポン』感想 貧しくなった(これからもっとなる)日本でどう生きていくか
Twitter(現X)のMay_Roma(めいろま)さん、谷本真由美さんの新刊『激安ニッポン』を読みました。タイトルどおり、いかに日本が安い国になったかについて、各種のデータを交えて整理、海外と比較して、予想される未来について警鐘を鳴らした一冊です。
2023年4月22日土曜日
2022年9月28日水曜日
IVEポップアップが残念すぎ。しっかりしてdive japan!【更新】
2022年5月5日木曜日
2022GWに映画館で見た3作「カモン カモン」「ベルファスト」「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」
ゴールデンウイークは毎年、映画館でたくさん映画を観ることにしていて、2022年は3本観賞したので、その感想メモ。
「カモン カモン」 子供を一人の人間として扱うなら
GW1本目は「カモン カモン」。「JOKER」でアカデミー受賞したホアキン・フェニックス主演。NYで一人暮らし、ラジオ番組の制作をしており、子供たちに未来について聞くインタビューをしている主人公。ロスに住む妹が、夫の看病で付き添いをしなければならず、その間、妹の子供(甥、9歳)を預かることになる。独身子無しの主人公は、好奇心が旺盛な甥に振り回されるが少しづつ距離が近づいていく。
全編モノクロ。子無しのおじさんが、初めてママのもとを離れることになる、好奇心旺盛でちょっと変わった9歳の少年の相手をすれば当然、疲れるはず。劇中、男の子のママ(主人公の妹)も主人公に向かって、「自分も疲れる、嫌になることがある」というようなことを吐露していたが、それも当然だろう。理不尽で時に理性的な(と大人が思う)判断ができない。子供はそういうものだと分かってはいても、イライラとするが、その過程で気づかされることも少なくない。
ただ、何か重要な判断をするときに、子供の意見を聞くのはともかく一票投じさせるのはどうかとも思う。もし投じさせるなら、その結果を受け止める覚悟が大人には必要だろう。「どうしたい?」と聞くなら、子供が「こうしたい」と言ったことを実現させてやること。する気がないのに、大人の都合のいい答えを期待して聞いて、違ったら「それはできない」というなら、聞かなければいい。子供も一人の人間として扱うということで、尊いことではあるが、おためごかしとも言える。
また子育てにせよ対人関係にせよ、国や文化、慣習によってそれぞれ異なる。現代のアメリカでは、こういう形もあるのね、という程度にとどめればよい。アメリカの常識が世界の常識でもなんでもない。
「ベルファスト」 生まれた土地を離れること
GW2本目は続けてモノクロの「ベルファスト」。監督ケネス・ブラナーの半自伝的作品とのこと。北アイルランドのベルファストが舞台。宗教的な対立で暴動が続く街を離れて英領の新天地に移住しようと家族に提案する父と、生まれて以来住んでいる地元を離れたくない母は対立し、家庭不和に。
「生まれた土地でずっと住んでいるから」という理由でその地を離れたくない気持ちは、これまた尊い気がするし、そういう思いが地域社会・ふるさとというものを成り立たせているのだろう。その反面、センチメンタルな、感傷的な思い込みであり、変化を嫌う、回避的な行動でもあるとも言えそう。
離れた後にどういう暮らしをするのか、どう生きるのかによって、離れることの意味、成否の評価は変わりそう。
「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」 マルチバースはなんでもアリにする禁じ手では
GW3本目は「ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス」。
ドクターストレンジとしては2作目だが、スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホームの続き。スパイダーマンで別のユニバースにつながってしまった世界の話。途中ホラー感あるのは監督がサム・ライミだから?
何を書いてもネタバレになりそうだけど、とにかくマルチバースで並行世界の存在を認めてしまったら、全部アリになってしまう(特にスパイダーマンは分かりやすかった)ので抵抗感を覚える。
例によってクレジット後にも映像があって、当然ながら次作へのつながりが示唆される。広がりまくったMCU、今は次のステージに移行しつつある時期だと思うので(前のステージはアイアンマン中心のアベンジャーズ期)、次はどういう感じになっていくのか、気にはなるので観続けるとは思うが……。
映画館ではなく配信で、「マイノリティ・リポート」「ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結」「エージェント・マロリー」を観た。疲れててスカッとするのが観たい気分のよう。
2022年2月6日日曜日
腹は「くくる」ものであって「探り合う」ものではない――『クリエイターとクライアントはなぜ不毛な争いを繰り広げてしまうのか?』を読んで
やしろあずきさんと福原慶匡さんの『クリエイターとクライアントはなぜ不毛な争いを繰り広げてしまうのか? (星海社 e-SHINSHO)』を読了。
書籍のタイトルがまさに本書のテーマで、著者の二人がクリエイター、クライアントそれぞれの立場から「なぜそういう行動をとるか」「なぜそう言うのか」を述べる対談形式。
映像やイラストなどビジュアルに限らず、テキストを納品するライターにとっても読んでおきたい一冊。自分は受発注両サイドを経験しているのでわかりみしかない。
いくつも「なるほど」を思う箇所があったのだけれど、いくつか備忘でまとめておく。
レファレンス(参考作品)は「どのポイントを参考にしているか」もあわせて伝えるべき
クライアントとクリエイターが同じものをレファレンスにしていても、見るポイントが違うとズレが生じてしまうという話。
たしかに「新海誠作品みたいな感じで」といわれて、「雲が印象的な青空」ととらえるのか、「思春期の男の子が経験するもやもやした失恋」ととらえるのかでアウトプットは大きく異なりそう。「コーラ」といわれて、「シュワシュワした炭酸水」ととるか「甘くて黒い水」ととるのかでも違う。
言うまでもないが、レファレンスは「これをパクッてくれ」ということではない。
締め切りは日でなく時刻と理由もあわせて認識すべき
締め切りが「金曜日まで」といわれたときに、クライアントはたいてい会社員なので営業時間内(17:00とか18:00)をイメージするが、クリエイターは「金曜の23:59まで」と考えてしまうという話。
さらにいえばクリエイターは、「どうせクライアントの担当者は金曜の夜はもう帰ってるし、土日は見ないだろうから月曜の朝までに送ればいいや」となりがち。
この認識の齟齬は絶対に起こるので、自分はライターさんには、時間指定しないまでも「金曜の夕方まで」とか「金曜の午後イチに」といったふうに、幅を持たせながらもある程度狭めることをするようにしている。さらにいえば、「この日の営業時間中に確認したいので」といった理由を伝えたりもする。逆に「月曜朝にみよう」と思っている場合は、それも伝えてあげて、「金曜が締め切りだけど、遅れても大丈夫」であることも伝わるようにする。
ちょっと脱線するが、クライアントとクリエイターの関係に限らず、仕事を一緒にやっている企業同士の関係において、金曜の終業時間ギリギリに相手にボールを渡すようなメールをする人は、よほど上から目線か、想像力が足りない人だなと思うようにしている。自分だけすっきりして休みに入ろうという魂胆がみえみえだからだ(かつては自分もやってしまったかもしれないので、今は注意している)。
遅れるときの連絡は遅れる見込みになった時点ですべき
遅れることが分かったら、その時点で相手に連絡するという話。
これはとても大事。締め切り当日になって連絡してこられても困るし、さらにいえば締め切りの時刻になって「間に合いません」といわれても、何の救いもない。
仕事をする上で「褒める」ことは強制と思うべき
結局、なぜ不毛な争いを繰り広げるかというと……
「争い」は避けられないが「不毛な争い」は避けられる
2022年2月3日木曜日
リアクションしかできないと議論はできない。リスクをとってスタンスをとること――「自分の意見で生きていこう」(ちきりん著)
ちきりんさんの『自分の意見で生きていこう――「正解のない問題」に答えを出せる4つのステップ』読了。まさに「誰かのアクションへのリアクションばっかじゃなく自分で考えてリスク覚悟でスタンスをとれ。話はそれからだ」という話。
そういう考え方になじみがある(と思っている)人とっては「何を当たり前のことを」と思われることかもしれないが、いやいや、徹底してできてる人はそう多くないはずで、一端のビジネスパーソンであっても一度目を通す価値はある。
乱暴に主張をまとめると
あらためて、本書の主張を簡単にまとめると……
反応と意見は違う、意見に正解も不正解もない、そもそも一つの正解がないことを考え議論するためには意見を持つこと。意見を持つには考えること。
というもの。
こうした意見をしっかり一冊にまとめあげるあたり(シリーズとして最初から計画されていたとはいえ)さぞクソリプに辟易とさせられているのだろう。
クソリプとは何か 私たちが必要な情報とは何か
ところでそのクソリプについて、本書では「(聞いた人が)結論を変えないどうでもいい情報」(カッコ内・当ブログ筆者)と紹介・定義していて、「なるほど」とも思っただのが、まさにその「情報」についても整理されていて役に立ったのでまとめておく。
ちきりんさんは、世の中には「正確だが無意味な情報が存在する」と指摘し、それは専門家でもない人同士の議論(またはその前提となる「考えること」)には意味がないと述べている。
その例として、尊厳死に関するスタンスを述べたときに薬剤名を間違えていたという本人の過去の例を挙げている。そこでちきりんさんは、その薬剤名がなんであれ自分の尊厳死に対する考え方は変わらないということが大事なのであって、そこまで詳細な情報の正確性を求めるのは専門家でいいと解説している。
この表は本書からの引用。
詳細まで正確な情報 | 厳密には正確でない情報 | ||
---|---|---|---|
意見を変えうる情報 | ●▽ | ● | ●一般の人に重要な情報 |
意見を変えない情報 | ▽ | ||
▽専門家に重要な情報 |
つまり尊厳死の例でいう正しい薬剤名は、詳細まで正確だが意見を変えない情報――4つのセルで言うと左下――にあたるわけだ。
縦割り発想の弊害はどこででも生まれる
- 仲間に求められるのは意見である
- ネガティブな反応は賢そうに見える(だけ)
- リーダーシップの第一歩は意見を持つこと
- 縦割り発想には弊害がある
生きづらい時代になった理由
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