2024年2月6日火曜日

橘玲『スピリチュアルズ 「わたし」の謎』の感想・注目ポイントメモ

橘玲『スピリチュアルズ』『運は遺伝する』
Ⓒ橘玲(幻冬舎文庫、NHK出版新書)

橘玲さんの『スピリチュアルズ「わたし」の謎』と『運は遺伝する 行動遺伝学が教える「成功哲学」』を立て続けに読んだ。この橘さんらしい本でとても面白かったのだけど、このテーマについては消化しきれていないので、まず『スピリチュアルズ』のほうから、手帳にメモ書きしたところを備忘で引用し、感想をメモしておきたい。

2024年2月4日日曜日

『元カレごはん埋葬委員会』限界まで怒りもせずに許すなんて

 


天狼院書店の店長をされていた時から注目していた作家・川代紗生さんの『元カレごはん埋葬委員会』(サンマーク出版)を読了。読み始めてすぐ、「ドラマにしたら桃子、店長、黒田は誰がやるといいだろう」とか想像するのが楽しくなった(んだけど、もう舞台になっている。業界人の目を付けるスピードはやっ)。日ごろはチェーンのカフェしか使わないという人でも、こんな喫茶店のような場所が欲しくなるんじゃないだろうか。

2024年1月22日月曜日

『ルポ歌舞伎町』住人だからこそ見られたもの、聴けたこと、わいた感情

國友公司さんの『ルポ歌舞伎町』読了。Amazonのプライム会員ならKindleで無料で読める。2023年2月発行なので、まだ1年弱なのにもう無料で読めるという太っ腹。内容は、歌舞伎町に興味がある人なら一読して損はないどころか、とても面白く読めると思う(自分は数日で一気読みした)。

2024年1月14日日曜日

「愛と、利と」は大人のドラマ 何でも理解できるなんて幻想

愛と、利と
©JTBC

ムン・ガヨン様出演のドラマ「Link:ふたりのシンパシー」は途中で観るのを止めてしまったのですが、彼女を知ったのはNetflixで観た「愛と、利と」でした(Netflixに飛びます)。

ラブストーリーではあるのですが、その特徴的で示唆的なタイトルから分かるとおりクセがあって、おそらく賛否が分かれる作品ではないかと思いますが、筆者はお気に入りの作品です。

2024年1月8日月曜日

ハン・ソヒ様とソン・ガン君のビジュアルがつよつよ――「わかっていても」

ⒸNetflix

韓国ドラマ「わかっていても」は最近ではなく、もう2ー3年前に観たのですが、かなり好きな作品なので紹介したいと思います。

本作は、美大(彫塑科)を舞台にしたラブストーリーです。蝶という意味の名を持つヒロイン、ユ・ナビ(ハン・ソヒ。蝶は韓国語でナビ)と、うなじに蝶のタトゥーを入れており、作品も蝶を題材にしたものばかり作っているイケメン、パク・ジェオン(ソン・ガン)が主人公。

2024年1月4日木曜日

『イーロン・マスク』正月に一気読み。衝突のないヌルい現場から新しいモノは生まれない

 

イーロン・マスク


昨年発売されて話題になっていたイーロン・マスクの公式伝記上下巻を正月三が日で一気に読みました。各450ページくらいありましたが、ほぼ2日で読み切りました。テスラやスペースXについては何となく、Twitterについてもニュースや報道などから彼がやったことを知っていたつもりでしたが、だからこそ「実は裏側でそういうことがあったのか……」「イーロン・マスクが突き抜けた人物だとはなんとなく知っていたが、ここまでだったか……」と知られて面白かったです。

2023年12月3日日曜日

人間は変わるもの。ブレないこと・一貫性だけを強調することにそんなに価値はあるのか? 『訂正する力』(東浩紀)感想

訂正する力

東浩紀さんの『訂正する力』(朝日新書)を読了。

ビジネスでもエンタメでも何の世界でもいいのですが、ある人が頭角を現わしたり、注目されたりすると、ずっと昔の発言や行動が掘り起こされ、まったく関係のないようなことであっても、ネガティブな評価に結び付ける傾向がときおり見られるのが、自分はすごく嫌でした。

「昔はこんなことを言ってたのに、今はこう言ってる。意味が分からん」みたいなこと。いや、それよりむしろ、「昔こんなことを言っていた。だから今も同じ意見のはずだ。だからダメだ」みたいなほうでしょうか。

たとえば若いころにちょっとトガったことを言っていた人物が、歳を重ねてなお同じ考えを持っているとは限らないと思います。

なのに、なぜそこで「同じ人物」というだけで、「変わってない」と決めつけてしまうのでしょうか。