2015年7月17日金曜日

映画「マッドマックス 怒りのデス・ロード」はDVDで観るべきじゃない


「猿の惑星」でチャールトン・ヘストンが務めた主人公のテイラー博士は最後、コーネリアスたちのもとと離れるが、一人ではなかった。ノバという女性を連れて馬で去る。異性の2人が一緒になることは、子どもがつくれるという意味で未来を感じさせるものだった。しかし最近観た映画で主人公は、一人で去って行った。




比べるのに適した映画かどうか分からないが、自分としては、この違いが単に作品の世界観によるものなのか、時代によるものなのか、ちょっと興味深かった。

その映画は「マッドマックス 怒りのデス・ロード」(マッドマックス4)だ。最近、こちらも主演が同じトム・ハーディの「チャイルド44 森に消えた子供たち」も観たのでメモしておきたい。


「マッドマックス4」は世界観や迫力などがすでにネットで絶賛の嵐だが、これにはほぼ同意。感想は書かないけれど、迫力もあったし面白かった! 自分は2Dで観たが、これは4DXとかIMAXとか、そういうそれなりの設備で観たほうがいい。DVDを待つべきじゃない。冒頭にも書いたのだけれど、主人公のマックスは最後、一人で去って行く。いくら悩みを抱えているとはいえ、あんなに素っ気なく離れられるのは強さの証拠だろうと思った。

もうひとつ観た「チャイルド44」。トム・ロブ・スミスの原作文庫は出てすぐ読んだし、続編の『グラーグ57』も読んだ。小説『チャイルド44』はすごく面白かった記憶があるので、結構期待して映画も観たのだけれど、ちょっと物足りなかった。連続殺人の捜査に入るまでの前段が結構長いと感じる一方で、レオの子ども時代の描写がおざなりにも思えた(時間配分が問題だろうか)。ゲイリー・オールドマンは役不足(力不足じゃなくて役不足)でもったいない気がした。レオの妻ライーサがもうちょっと好みだったら、また違った見方ができたのかもしれないが……。ただ世界観や題材は原作小説も読んでいたくらいなので嫌いではない。レオ・デミドフ主演の次回作があるといいなぁとは思った。