2014年2月26日水曜日

最近買った本『誰も懲りない』『いくもん!』『ポエムに万歳!』『人間コク宝サブカル伝』など


先日購入した、我ながら濃いラインアップ。芳林堂書店高田馬場店にて購入。




中村珍さんの『誰も懲りない』はQJ連載時にも読んでいたのだけれど、飛ばしていた回もあり、今回通して読んでみて改めてお腹が重たくなった。『混迷社会の子育て問答 いくもん!』もそうだけれど、珍さんの作品は(というか、いい作品は)シビアな問いを読み手に突きつけてきて、自分の行動や発言、思想の甘さを見透かされていることが自覚されて、とても恥ずかしい気持ちになる。『誰も懲りない』は救いの無さかげんがハンパなくて、でもその人生を生きている主人公にとっては「(そんな厳しい現実だって)そういうもの」なんだろうし、端から見て勝手にかわいそうに感じて「救い」なんて言ってしまう甘さすらツカれそうで、勝手にヒリヒリしてしまった。


『いくもん!』は「なぜ育児経験のない自分がこれをやっているのか」という説明もしてあるし、「そういう見方もあるのか」と感じられる箇所も結構ある。育児経験者、未経験者、男性、女性といろんな立場で読んで話し合うと面白い題材になりそう。

先日読んだ『アヴァール戦記 3 (BUNCH COMICS)』もあわせて「ナカムラ春のチンまつり」の対象3冊を読んだけど、この3冊はいずれも、キャンペーンの暢気な響きとは対照的なトンでもなかった。

改めてだけれど、絵でアウトプットできる人自身が、自身の感情として抱いた気持ちや体験したことを、こうやって出力できるのって本当にすごいと思う。客観性とか普遍性みたいなものが感じられたほうが広くウケるのかもしれないけど、それは「作家のリアル」ではないし、やはり作家には、あまりエンターテインしようとせずにストレートに感じたことや思ったことを伝えてほしいと思う。


そして今読んでいるのが吉田豪さんの『人間コク宝サブカル伝』と小田嶋隆さんの『ポエムに万歳!』。

『人間コク宝サブカル伝』は乙武さんや枡野浩一さんはじめ、久田将義さん、諫山創さんらいずれも興味深いインタビュイーが並んでいたので買ってみた。町山智浩さんも出ているし。

本書の魅力はもちろん、才能のあるリスペクトすべきインタビュイーだけでなく、あの吉田さんがインタビュアを務めていることが大きいのは言うまでもない。

「インタビュー」というと、「誰に聞くか」に目がいきがちだけれど、「誰が聞くか」も重要だ。聞き手によって「何を聞くか(聞けるか)」が変わるからだ(「どう聞くか」ということの影響もある)。同じ人に話を聞いても、面白い記事にできる人とできない人はいるのだ。まだ2人分しか読んでいないけれど、難点はサイズがA5、324ページと重たいので、寝る前にベッドで読んでいると腕が疲れること。装丁の紙のせいで持っていると音が鳴ることもあって、こういうとき「kindleって便利やなぁ」と思ってしまう。。。

『ポエムに万歳!』は常見さんの紹介を読んでみてすぐに読みたいと思ったので買ってみた。『データを紡いで社会につなぐ デジタルアーカイブのつくり方 』は、最近ビッグデータ、ビッグデータと聞くのでいろいろ読んでいて、『O2O、ビッグデータでお客を呼び込め! :ネットとリアル店舗連携の最前線 』を中盤まで読んだので、次に読む本として。