2013年9月14日土曜日

【不動産プラグイン】「トップ物件表示」ウィジェットで2段目がズレる●追記アリ


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不動産プラグインでは新着物件がウィジェットで(トップ物件表示)表示できるのだけれど、なぜか上の画像のように表示がズレることがある。

 ズレた部分がこれ
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物件の表示数や表示する項目はウィジェットのメニューで選べる。東京4万暮らしでは、8件の表示で、「タイトル」と「家賃」(価格)、「路線・駅」の3項目を表示させている。ほかにも「地域」や「間取り・土地面積」、「物件種別」(賃貸だけでなく売買もある)なども表示できる。

 ズレる症状がいつも出るわけではないので、どうしたものか分からず、仕方が無いので当面は表示数を4件に絞っていた。ズレるのは決まって2段目だったので、4件のみの表示なら1段で収まる為にズレることはないからだ。

 しかしそれでは常に4件しか表示できない。

 しばらくサイトを運営していると、やはりこの「トップ物件」(東京4万暮らしでは「新着物件」のコーナーとしている)のところに表示された物件の閲覧数が他と比べてもかなり多いことが分かったので、せめて8件(2段)表示はさせたいと思ってちょっと触ってみた。

 結局なぜズレるのかを見ていると、表示されるセルの中のテキストの段数と関係していることが分かった。

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上の画像を見ると、上の段の4件のセルはすべて「5行」で収まっている。例えば一番左上の南青山の物件は、

南青山のお洒落なシェアハ
ウス4万円台!
4.2万円
東京メトロ銀座緯線表参道駅
→物件詳細

となって5行。

その横のシェアハウスは

女性限定シェア駅徒歩1分
4万円
東京メトロ丸ノ内線中野坂
上駅
→物件詳細

でやはり5行。

 要は、表示させる項目にもよるのだけれど、すべてテキストが同じ行数に入るようにすればいいということだ(実際は、1段目のセルのテキストがすべて同じでなくても、少ないセルがあっても揃う)。具体的には、タイトルは基本2行にわたるようにしておき、路線・駅名が長くなると2行にわたる場合は1行に収める、というように運用している。

 東京4万暮らしの場合は、表示させているのが、タイトル、家賃、最寄り路線・駅名の3つだけだが、他の項目も表示させる場合はまた行数が変わるだろう。

 ちなみに下の段は行数が違っているが、この場合はさらにその下の段がないので大丈夫。しかしここで表示件数を12にして3段目を表示させると、3段目の一番左のセルの部分がズレてしまう。

● 追記ここから

 と、こういうエントリを書いたら、早速公式からありがたいご指摘をツイートでいただきました。



なるほど、そういうことだったんですね。スクリプトの名前からしてもう、これが原因だと分かります。これは直さねば……

@nendeb の中の方、素早いご指摘ありがとうございました!

2013年9月12日木曜日

林真理子さんの清々しさに感銘。秋元+鈴木対談はもったいないーー新書『野心のすすめ』『天職』感想

 

 少し前のことですが、林真理子さんの『野心のすすめ 』を読みました。林さんの小説は女性向けというイメージが強かったせいか読んだことがありませんが、タイトルや帯の「“高望み”で人生は変わる」といったコピーを見て、時代への逆行感がとても清々しく感じられ、手に取りました。既にかなり売れていたことも、読まなければと思った理由です。

 林さんにはすごく勝手な、なかなか書きづらいイメージを持っていました。アグネス論争しかり、いまはきれいになられたと思いますが、昔のイメージは決してそんなものではなかったと思います。しかし、本書を読んで、また同時期に複数出演されたTV番組(情熱大陸ほか)を観て、林さんに好感を持つようになりました。

 まず林さんがこれまでどういう人生を歩んできたのか、何を考えて来たのかを読むだけでまず楽しかった。直木賞作家で、ベストセラーを連発、多数の作品が映画化、ドラマ化されているのは知っていましたが、その作品や考えに直接触れたことがありませんでしたから。彼女は自分のコンプレックスをしっかり認め、あきらめずに努力してきた。その努力を隠さず書いていますが、実は若いころは易きに流れていた時代が意外にもあったそうです。「はじめに」でもハッキリと、上を目指すことを特に若い人にススめています。

 そして、若い世代に蔓延している「ユニクロと松屋でオッケーじゃん」という考えを、しっかりと彼女なりの理論で否定し、心配します。

 「人によっては、努力することよりも、野心を持つこと自体のほうが難しいのかもしれません」とした上で、野心を持つことができる人は、「自分に与えられた時間はこれだけしかない、という考えが常に身に染み付いている人」と分析。その上で、「私が最近の若い人を見ていてとても心配なのは、自分の将来を具体的に思い描く想像力が致命的に欠けているのではないかということです」という。そういう考えだからこそ、「ユニクロと松屋でオッケー」という発想になるのだろうと。

 このあたりも含めて、未読の方は是非読まれることを勧めますが、印をつけた箇所をいくつか引用したいと思います。

やってしまった過去を悔やむ心からはちゃんと血が出てかさぶたができて治っていくけれど、やらなかった取り返しのつかなさを悔やむ心には、切り傷とはまた違う、内出血のような痛みが続きます。内側に留まったままの後悔はいかんともしがたいものです(p.25 第一章 野心が足りない)。
野心は習慣性のある心でもあります。勝ち気な人って非難されたりもしますけど、一度も勝ったことがない人は勝ち気にさえなれない。どんなに小さいことからでもいい。人に認められる快感を味わい、勝った記憶を積み上げていくと、人格だって変わっていくんです(p.174 第五章 野心の幸福論)。 
同じ時間を生きているのに、私たち人間には知識や器の差がある。この差はどこから生じるかろいうと、隙間の時間にもどれだけ積極的に自分の人生とかかわっているかの違いに拠るところが大きい(p.183 同)。
また、女性が専業主婦になることに対して否定的な持論を展開、働き続けたほうがいいと述べておられますが、まったくもって賛成でした。

 (読んだことがない/あまり好きじゃない)林さんの本だから……と食わず嫌いの方がいらしたら、先入観持たずにまず読んでみていただきたいと思います。



 同時期に秋元康さんと鈴木おさむさんの『天職』も読みました。内容はといえば、さすがの二人、とてもタメになったし、たくさん印も付けました。

 でも何だか軽かった気がします。よくよく分析したわけではないですが、やはり2人ともビッグすぎて、それぞれの哲学が掘り下げられていないことが原因ではないかと思います。
 秋元さんも鈴木さんも、自分の考えを述べるだけで十分、本になる。なのに、対談となるとお互い気を遣って、自分のことばかり話したりしないので、どうしても表面をなぞるような感じになってしまったのではないかと思いました。

 たとえばどちらかがインタビュアーに徹するとかいった形なら、また違ったのかもしれません。

 たしかに共にTV業界で活躍してきた二人だからこそ出た話もあるのでしょうが、うまいインタビュアーだったらあれくらいは引き出せたと思います。

 でも、面白いです。


2013年9月6日金曜日

ライブバージョン聴きたい?聴きたくない?ーー「好き」とはどういうことか

※画像はイメージです

ダウンタウンの松ちゃんがずっと昔、トークで「好きなアーティストのライブに行って好きな曲が演奏されると思ったら“ライブバージョン”でCDと全然違ってて、『余計なことをするな』と思った」と言っていて、「あぁ、その気持ち分かるなぁー」と思ったことがある。

 しかしその後しばらくたってから、「あれ? 間違いだったかも」と思い直した。

 なぜなら、「好きなアーティストが歌うのなら、どんな曲でもどんな歌い方でも聴きたいと思うものではないか?」と思ったからだ。たとえ聴いたことのないような曲でも、その人が歌うだけで聴きたくなる。有名な曲でなくても、たとえ無名アーティストの曲のカバーでも、とにかく何でもよかったりする。それが「好き」ということではないかーー。

 それに、CDと同じ歌い方が聴きたいならCDを聴けばいいわけだ。その瞬間、好きなアーティストが歌いたい歌い方をして、それを聴ける経験は、その日その瞬間、その場にいたからこそでもある。これはチケットを取ってわざわざ出かけて行ってはじめて体験できることだろう(DVDやBlu-rayで後で見られるし、最近は配信もしているが)。

 その一方、さらに改めて考えてみると、好きなアーティストの楽曲だからといってすべてが好きというわけでもなかったりする。

 そこで、「本当に好き」とはどういうことなのだろうかと考えた。
 自分なりの結論をいってしまえば、「好き」のあり方はいろいろあり、大別して「全肯定」と「是々非々」がある。また「こういうあり方でないといけない」ということはないから、それぞれの「好き」を楽しめばいい、ということになると思う。

 ネットでは、あるアーティストの狂信的なファンが、そのファンに対する批判的なコメントをした人に対してとにかくdisるという光景が見られる。自分も以前、あるアーティストに対してかなり気を遣いながらも、能力的にまだまだである点について指摘したら、(かなり気を遣っていたにも関わらず)感情的なリアクションをされたことがある。そういう場合、まず冷静な議論はできないからスルーカを発揮するよりほかない。

 偏見かもしれないけれど、そういう思い込みの強いファンは若い人に多いのではないかと思う。何もジャニーズのファンが皆そうとは言わないし、若くてもマチュアな楽しみ方のできるファンもいるだろう。逆に年を取ったイタいファンがいることも承知しているが。

 アイドルファンの中には楽曲の善し悪しを問わず、支えるためにCDを買うという層がいる。彼らは好きなアイドルの活動(CDリリース)に対しては「全肯定」しているといえる。それに対して批判的な意見もあろうが、でもCDが売れなきゃ活動が続けられないわけだから、買い支えるというのは一つのあり方だろうと思う。
 ただその中には「買うけれども内容についてはダメなものはダメという」という人もいるかもしれない。そう考えると、セールスという尺度だけでは、そのCDリリースという活動に対しての評価はしきれない。

 「全肯定」という好きのあり方について感じるのは「羨ましい」ということだ。とかく批判をするのがカッコいい、ツッコまなきゃいけないと思いこんでいる人が多い時代にあって、「とにかく好き」といえる対象を見つけた人は幸せではないだろうか。その良さが分からない周囲の人間からみたら「??」でいっぱいかもしれないが、何かに、誰かに夢中になれること自体はとても羨ましいと思う。

 自分には今、好きなアーティスト・歌手が数人、数グループいるが、必ずしも「全肯定」はしていない。でもそれが「本当に好き、ということではない」とも思っていない。

※ 本エントリはリップシンクに対する批判ではありません。
 

2013年8月23日金曜日

『アニメ ビジエンス』創刊号感想 カラー減らしてテキスト増やして……

一つひとつの記事は面白い



アニメ ビジエンス』の創刊号。無料(第2号以降は定期購読)ということで取り寄せて読んだ。判型はA4正寸と大きめ、無線綴じ60ページフルカラーだ。2号からは一号あたり1500円になるという。面白い記事もあったし、試みとしては応援したいが、これを1500円出して自腹で買うかと問われると……答えに窮する。読みたいとは思うが、うーん、買わないと思う。

 雑誌名である『アニメ ビジエンス』。聞き慣れないはずで、編集発行人の創刊言によれば、
アニメの「利用価値」を俯瞰で捉え、アニメ産業の可能性を探りたいというニーズがあるのではないかと考え、アニメビジネスを科学する(ビジネス+サイエンス)という意味で「アニメ ビジエンス」と名付けました。
とのこと。こうした位置づけの定期刊行物って他にはないと思う。

 表紙は庵野秀明監督によるヤマト。これだけでもちょっと手元においておきたくなる。
 特集は「クールジャパンはビジネスになるのか?」だ。「クールジャパンというとアニメに限らなくなるけど……」という指摘もあろうが、そこは特集トビラのリードでしっかり説明されている。いわく「『アニメ ビジエンス』はアニメ業界ビジネス誌なので『クールジャパン』そのものを語るべきではないが、今一度、『クールジャパンという構想がアニメ業界に対して何をもたらすか考えてみたいと思った」とのことだ。
 インタビュイーとしてアニプレックスの夏目公一朗社長、バンダイナムコゲームスの鵜之澤伸副社長、明大の森川嘉一郎准教授ら豪華なラインアップ。石川千代田区長へも取材しており、実にシブい。ほかにもTOKYO OTAKU MODEの亀井・秋山両ファウンダーにも取材、全体的に面白かった。

 業界誌らしくデータベースとしての機能もしっかり果たしている。2012年度の劇場用アニメーション総括を氷川竜介さんが執筆しているほか、4月から6月期のアニメビジネスのデータを藤津亮太さんがまとめている。
 
 このほかにクリエイターインタビューシリーズに原恵一監督が登場。スタジオ訪問の第1回はユーフォーテーブル福井健策弁護士による著作権と法務とアニメ(内容は児ポ)、マッドハウスを設立した丸山正雄さんの一代記など、連載ラインアップもそれぞれネタもすごいし、記事も良かった。

 楽しく読めたのだが、それでもやはり1500円はちょっと高いと思った。

なぜこのパッケージなのだろうか

本誌は定期購読のみの業界誌で、書店で広く販売する一般の書籍とは違う。内容も専門的で、「アニメ」というキーワードというより、「アニメ ビジネス」にピンとくる人しか買わないだろう。買う人が限られる以上、ある程度高い金額にするという形は珍しくない。そして、内容も狙った方向性にあるとは思う。

 しかし、最近では一般のビジネス誌などでもアニメなどを取り上げる時代だ。「アニメ ビジネス」という切り口は、定期刊行雑誌のメインテーマとしては珍しいかもしれないが、ビジネス誌や一般誌やブログ、ネットニュースなどに読み物や分析がたくさんあって、どうしても本誌でないと読めないという状況にはない。

 だから専門性をもっともっと高めてマニアックにして、「ここでしか読めない」「この雑誌の分析が読みたい」ということにならないと、ちょっとこの値段は出せないのではないだろうかと思う。そういう目線で読むと、まだマニアック度が足りない(多くの人にとって読みやすい)気がする。

 自分がアニメ絵を表紙にした雑誌を安く作っていたから言うのではない(休刊してしまった以上、アドバイスできるはずもない)のだが、読者として思うのは、もっと別のやり方があるのではないだろうかということだ。

 いま注目されているパッケージの一つに「メルマガ」がある。たとえば、この雑誌をメルマガという形で出すということはあり得なかったのだろうか? メルマガは筆者の個人メディアという色合いが強いけれど、コストはかなり抑えられる。紙で出すとその分、印刷代や送料がかかるのは言うまでもないからだ。

 メルマガはあり得ないとしても、A4正寸という大きめのサイズで、60ページ全部をフルカラーにする必要が、この内容の雑誌であるのだろうか。

 正直なところ、テキストは面白いとしても、全体的にビジュアルにそれほど凝っているとは思えない。もちろん、「庵野ヤマトの絵を取っておきたい」といったオタクマインドにうったえる雑誌ならば、フルカラーはアリだろう。人気キャラのグラビアは1Cや2Cではファンは物足りないからだ。でもそれだとライバルは『アニメージュ』『アニメディア』になってしまって、コンセプトからはかけ離れてしまう。
 中で使用されている写真にしても、作品のキャプチャは版権主から提供されているからきれいなビジュアルだが、カメラマンが撮ったのではない写真も散見されるし、データベースページの表組レイアウト(特にここは強調したい。読みづらい)、記事そのもののレイアウトなどを合わせてみても、いわゆる「業界誌」然としており、カラーで見せる必要があるとは思えない。

 もしそこで判型やカラーの割合などを変えることでコストが抑えられるのであれば、それは悪くない話ではないだろうか。

 繰り返すけれども内容は面白い。けれど、福井弁護士にはもっともっとマニアックな法律の話が聞きたいし、原監督のインタビューは2ページじゃ少なすぎる。データベースページは参考になるけど表組が読みにくすぎる。スワッチの業界見聞録なんてシブい企画だと思うし、特集も取材先の話をもっと聞きたい。

 サイズをA5くらいにして、1C・2Cのページを増やせば、もっとで出したりすれば、広告の自由度が下がるけれど記事がもっと読めるんじゃないかなぁ、と思ったのだが、いかがだろうか?
 雑誌の継続のための支援とか、領収書とって経費でおとすから、ではなく、一読者として読み続けようという方はどれくらいいらっしゃるか、気になる。

2013年8月16日金曜日

不動産サイトのデータ入力で大変なこと


不動産情報の交換ができるデータベースシステム「REINS」(レインズ)というものがある。Real Estate Information Network Sysems for IP Servicesの略だそうだ。不動産流通機構の会員のみが使えるサービスで、会員が登録した物件が閲覧できる。同様のサービスは他社も提供しているのだが、REINSが一番有名なのか、不動産業者はたいてい加盟している。当社も、東京4万暮らしドットコムの運営会社に協力をしている関係で、このレインズの中を見たり、データを触ったりする作業をしている。

先日のエントリに書いたように、東京4万暮らし不動産プラグインを使わせてもらっている。不動産の物件情報は、所在地や築年だけではなく、設備、駅からの距離などたくさんのデータがある。これをいちいち打ち込むのは大変なので、CSV形式で書き出したものをインポートして修正する。

この不動産プラグインではCSVが読み込める形式として、「東日本レインズ」「旧近畿レインズ」「ホームズ」「センチュリ21」から選べる。レインズやホームズから、物件情報(所在地や建物名、賃料、設備などのデータ)をCSVでエクスポートし、不動産プラグインで一気に読み込んで掲載できる。

ただしCSVはテキストデータだから画像は別途用意しないといけない。

また物件情報を見ていて気づいたのが、広告不可物件が意外に多くて、これがCSVに情報として書き出されないのが結構辛い。広告不可物件とは、レインズに情報は上がっているけれどもウェブやチラシなどで広告できない物件のことだ。なぜ広告したくないのか、いろいろな理由があるのだろうが(だからサイトには出てないけど不動産屋に行くと見られる物件があったりする)、ともかくCSVにはこのデータが書き出されないので、数百と読み込んだ物件データを一つずつレインズの検索結果と照らし合わせないといけない。CSVに広告不可かどうかのデータが入れば、インポートする前でもした後でもソートして除外ができるのに。数十、数百の物件があって、広告不可が数十件あったりすると、やはり萎える。

作業をやって困ることは画像や広告不可物件のことだけではない。たとえばCSVでは共益費と管理費の項目が別々にあるのだが、インポートされるのは共益費の項目だけ。なのに項目は共益費・管理費となってしまう。2つの項目を合算してインポートしてくれるわけではない。

「CSVをいじって2つの項目を合算すればいいじゃないか」ということで、MS EXCELで開こうものなら、今度は物件番号が桁数が大きいために変換されてしまってうまくいかない。仕方が無いのでOpenOfficeをインストールしてCALCで合算するという、何だか不思議なことをやる羽目になっている。

いろいろと愚痴ってしまっているが、すべて無料でやらせてもらっていると考えれば(レインズは加盟社が料金を払うシステムだが)、あまりあれこれ要求できるものでもない。特に広告不可物件かどうかはレインズが吐き出すCSVの形式のことだから、不動産プラグインの提供元にいうことではないのだが、ここまで便利なプラグイン、せっかくなのでもっともっと便利になるといいなぁ……と思ってしまう。

2013年7月29日月曜日

不動産サイト完成 リスティングしたいがアドワーズは難しすぎる

 

 不動産サイト「東京4万暮らしドットコム」を公開した。先日エントリを書いたように、WordPressと不動産プラグインを使って、最低限の機能だけの盛り込んだ。どういうサイトかというと、23区限定で家賃が4万円台までの物件だけを紹介している。運営している不動産会社に協力をしている形で、コンセプト的には目新しいものではないのだが、安い物件をたくさん紹介するサイトはたくさんあっても困らない。

 公開したといはいえ位置づけはβ版なので、リリースなどはしていない。だからアクセスはまだこれから稼いでいくつもりで、やはりAdwordsは外せないだろうということでちょっといろいろ調べてみたのだが、しかしこれは本当に分かりづらい。



 リスティング広告とはつまり、検索結果に連動して表示される広告のことで、Googleの検索結果画面の「上」と「右」に出てくるあれだ。Gmailのトレイにも表示されているが、要は入力した言葉に関連した広告が出てくるので、その言葉に関心がある人の目に留まりやすいという立て付けだ。広告の表示はオークション形式で、ある単語に対して高い値段をオファーした人のほうが上に出てくる。広告主は、1日あたりの広告予算と1クリックあたりいくらまでなら払えるかを決める(上限クリック単価)。実際のクリック単価は、必ずしも上限クリック単価になるわけではない。

 とりあえず書店に行って、参考になりそうな書籍を3冊ほど買ってみた。 まだキャンペーンをたてていない(広告を出していない)ので成果はなく、実際にどれだけ役に立ったのか検証はできないのだが、現状の感想をそれぞれ書いてみると、

これは基本的な理解をするのに役に立った。Adwordsがどんなものか、ログイン画面の見方、まず何をして次に何をすべきか、そういったフローがイメージできた。表紙絵から想像がつくように、ある会社がリスティングでネットショップの売り上げ増をめざす、その過程が漫画をおりまぜながら紹介されている。

これはちょっとA4変型と上の書籍(A5版)よりも大きく、若干詳しい人向け。とはいってもかなり基本が抑えられていて、読みやすそうだ。最初の本が「とりあえず着手」の一冊だとすれば、こちらは若干概念についても触れている。LPOの項にとりあえず付箋をつけた。

今回のサイトはWordPressを使って作ったこともあって、こちらの書籍も買ってみた。内容的には思ったよりWordPress寄りの中身が多いし、目新しい内容は多分ないんだろうと思うが、ちゃんとまとまっているので素人にはありがたい内容。全部読んだわけではないけれど、リンクポピュラリティの統一などは参考にして対策した。

 書籍を読むだけでなく、アカウントを作ってキーワードプランナーなどを触っているのだが、これが分かりづらい。たとえば以前はキーワードツールというものがあったようで(近々使えなくなる)、現在はそれぞれ使える。検索するとその違いについても説明されているのだが、正直よく分からない。
 中に入って「ツールと分析」という項目をドロップダウンすると、御見積計算ツール、プレースメントツール、コンテンツターゲットツール、コンバージョントラッキング、広告プレビューと診断など、想像がつくようなつかないような項目がズラリと出てくる。
 
 まずはこれだろうと「キーワードプランナー」をたちあげると、

・ キーワードと広告グループの候補を検索する
・ キーワードを入力またはアップロードして見積もりを取得する
・ キーワード リストを組み合わせる

と出てくる。
 何が出てくるのか分からないのだが、たとえば一番上をクリックすると、宣伝する商品やサービスを指定、リンク先URLやカテゴリを決め、ターゲット(日本とか、東京だけとか)を決め、検索言語や除外キーワードなどを指定していく。「カスタマイズ」というところに「キーワードフィルタ」「キーワードオプション」などとあって、もうこのあたりから頭が痛くなってくる。

 適当に触りつつも、一番下の「キーワード リストを組み合わせる」というところにいくと、キーワードを入力するテキストボックスが複数でてくる。おそらくこれは、それぞれのボックスにある単語を組み合わせて候補を出してくれるのだろう。


 よく分からないので、リスト1に「不動産」「物件」などを、リスト2に「安い」「格安」などを入れてみる。

 組み合わせたキーワードのリストは出るのだが、これだけでは何も分からない。

 要はリスティングは入札形式なので、広告主がいくらくらい出す気があるのか示さないと何も答えてくれないわけだ。

 ということで、しぶしぶ数字を入れてみることに、ここでは「入札単価」を「200円」、「1日の予算」を「10000円」にしてみた。あまり意味はないのだが、すると以下の要になった(エリアは1都3県に限定している)、


 クリック数や表示回数、費用などが表示されるのだが、なぜか「0」という項目もある。これがなぜなのか分からない。それぞれの項目についても、何となく想像はつくものの、それが正しいのか分からない。

 広告を出す場合は「キャンペーン」なるものをつくり、キャンペーンごとに単語や予算などを決めたりするらしいのだが、キャンペーンの管理画面もよく分からない。そもそもAnalyticsといい、どうしてこうGoogleのサービス管理画面は分かりづらいのだろう。英語で作られたものを訳しているからという程度のものではないと思う。広く万人に使ってもらいたいサービスではないからなのだろうか……。


 業者に知恵を借りようとも思っているが、まったく知識もないままに発注しても良い成果が得られないだろうということで、今回いろいろと調べて触ってみた。やはりキャンペーンをたてて実際に運用してみないと分からないことが多いことは分かったので、まずはトライしてみよう。




2013年7月2日火曜日

自分が自分であることの証明――映画「オブリビオン」鑑賞、「風立ちぬ」試写当選

 忘れること、忘れられること。その状態。忘却ーー。

 そんな意味のタイトルの映画「オブリビオン」を鑑賞した。予告編などから大作感がありありと出ていたが、実際は意外とシュッとまとまった作品だった。目新しさはないけれどジワジワ来る感じというのだろうか。これはネットで読んだのだが、トム・クルーズがこの作品を「2回観てほしい」と言ったそうだ。鑑賞した今、その意味が分かる。タイトルからして「記憶」にまつわる話と分かるだろうが、構成や意味をよくよく考えながら観たほうが理解が深まる作品だ。



 あらすじはこう。2077年、スカヴと呼ばれるエイリアンの侵略を受けた人類は、核兵器を使うなどして何とか勝利を収める。だが地球は壊滅状態となり、人類の大半は宇宙へ脱出、土星の衛星・タイタンに移住する。勝利から60年たった今、地球に残るのはトム・クルーズ演じるジャック・ハーパーと通信担当であるヴィクトリア(ヴィカ。アンドレア・ライズボロー)。2人は日夜、地球の水を採ってエネルギーに替え、タイタンに送る採水プラントをスカヴの残党から守るため上空から監視を続けていた。ヴィカは早く残り2週間の滞在期間を終えてタイタンに戻りたいと願っているが、侵略前の地球の記憶が残っているジャックは未練がある。
 ある日ジャックはスカヴの残党に襲われるが、なぜか彼らはジャックを殺そうとしない。その数日後、何かが地球に墜落する。ジャックが命令に背いて偵察に行くと墜落したのは宇宙船だった。そのカプセルの中に、以前からときどきジャックの夢に出てくる女性(オルガ・キュリレンコ)が乗っていた……。
 
 ネットの感想を少し見たら、「面白いけど物足りない」という書き込みが散見されたように思う。そこは同感だ。上にも書いたけれど目新しさがないということと、トム・クルーズ主演で派手なトレイラーを観せられた上で鑑賞しているので、ハードルが高くなっていることが理由だろうか。

 だがよくよく考えれば、「記憶」というものは自分のアイデンティティと深く関わる問題で、本作は実はそら恐ろしい内容だったのではないだろうか。その意味では、エンディングもハッピィといっていいのかどうか、いまだによく分かっていない(その意味でもまた観たほうがいいのだろうけれど)。ジャックやヴィカがもし●●ーなのだとしたら、エンディングの52は49と”同じ”なのだろうか? いや、そもそも”同じ”とは何なのだろうか。同じでなかったら何だというのか。現状の技術ではこうした状況がすぐに生まれるわけではないだろうけれど、自分とは何か、何をもってアイデンティティが形成されているのか、という問題は今にもつながることではないかと思う(ゴーストがダビングできるけれど大量複製すると劣化していくという攻殻機動隊の設定に似たところがあるなと思った)。
 「自分とは何者なのか」「自分が本当に思っている自分(人物)なのか」ということは、いくら自分が考えても分からないし、証明できない。そこで百歩譲って自分が、実は思っている自分ではなかったとする。さて、その時に周りの人はそれを受け入れてくれるのだろうか。その点を不安に思った。

 ネタバレ避けながらだとスッキリ書けないけれど、このSF作品は意外に重要な問題に切り込んでいるといえるのかもしれない。

 あと、モーガン・フリーマンにもうちょっと活躍して欲しかった。オルガ・キュリレンコもアンドレア・ライズボローも共に美しかった。「華麗なるギャツビー」観たかったのだが時間合わず郊外のシネコンで観たのだが、スクリーンが小さかったのでちょっと残念だった。これは大きなスクリーンで観たほうがいい。

* * *

 ところで先日、読売プレミアムで宮崎駿監督の新作映画「風立ちぬ」の試写が当たった(僕じゃないけど)。「オブリビオン」鑑賞前に4分間の映像が流れたが、意外と(?)面白そう。今年の夏は「少年H」もあるし、なんかだノスタルジックな作品が多い印象がする。読売プレミムといえば、AKB48の東京ドームライブもたしかこれで当選したんだった。競争率あんまり高くないのかもしれないな……。