2015年3月31日火曜日

LIGブログ編集長に「バズるコンテンツの共通点」を聴いた――成功メディアに学ぶ、本当にやってよかった・やらなきゃよかった施策大公開



LIGブログ編集長やのエキサイトのスマートフォン推進室プロデューサーなどが登壇するイベント【メディア運営社必見!】成功メディアに学ぶ、本当にやってよかった・やらなきゃよかった施策大公開に行ってきた。3月26日夜、目黒のHUB Tokyoで行われた。参考になる話が結構聞けたが何と無料だった。



特にLIGの朽木編集長の話は参考になった。LIGブログは現在月間で410万PV、180万UU。コンテンツはおよそ2700本あるという。ユーザーは男性6割、25-34歳が中心。ウェブ業界関係者が職場で見ているためか、PCでの閲覧者が多いという(スマホに最適化されていないことも原因かもとのこと)。これまでにバズった記事がいくつかあるが、そうしたバズりがあると、PVの平均がグンと一段あがり、ゆっくりとその水準をキープし、次にバズがあるとまた一段あがるイメージとのこと。

「やってよかった・やらなきゃよかった」というテーマについて朽木編集長は「やらなきゃよかったことはない。常に変えていかなければいけないから」と話した。

「やらないこと」については、「コンテンツにおける失敗は、誰かを傷つけること」として、実名をいちいち出さない、無駄な比喩表現をしない、など中川淳一郎さんが炎上をしないためのポイントとして挙げている4項目に加えて、「誰かの権利を侵害しないこと」を挙げた(ここでいう権利とは、人権、著作権など)。

一方の「やってよかった施策」としては、

・ バズマーケティング
・ SEOによる順位獲得
・ 炎上対策

を挙げた。「バズマーケティング」については、「こうやればバズりますということは言えない」としながらも、バズるコンテンツの共通点としては「心を動かすこと」とした。

またバズる企画の共通点として、

・ シンプルである(一言で要約できるか。例……社長を砂に埋める)
・ ギャップがある(ハワイのビーチにヨレっとした格好の男性)
・ リアリティーがある(社員がゲストハウスの支配人に本当になる)

・ 熱量がある

を挙げて、「ウソくさいコンテンツはバズらない」と述べた。

SEOについては、LIGブログの流入の7割くらいが検索によるものといい、コンテンツを日々4本あげるなかで、キーワードツールを利用したり、タイトルタグ(など)に工夫したりすることで流入をねらっているという。

例えば「人気ランキング上位に学ぶ自作LINEスタンプ絵柄……」という記事を、いろいろなキーワードで検索ヒットが狙えるタイトルとして挙げた。

そして「ドメインが強いからできるということもあるが、競合性の低いキーワードについてコンテンツを作るというのは一つの方法だと思う」と話した。



朽木編集長のほかに、アプリヴを運営するヴォラーレの土居健太郎執行役員の講演もかなり参考になった。

アプリヴはいわゆるスマホアプリの情報サイトで、徹底したASOにより、ストアへ月間300万件の流入を達成しており、UUも570万あるという。アプリのカテゴリは1500から1600くらいあるというが、紐づけは手作業でしている“人の手が入ったメディア”とのこと。今でこそこれだけの規模になっているが、立ち上げ時は苦労したようで「メディアは3年という言葉がしっくりくる」とのこと。

サイトの立ち上げに際しては「掲示板とか画像投稿とか、いろいろな機能を入れても誰も使わなくなることがある。立ち上げはシンプルでいい」とポイントを話した。

やってきた施策としては、アクセス解析だけでなくユーザーテストもかなり綿密に行ってきたという。「アクセス解析は“何が起きたか”」が分かるが、「なぜ起きたか」を知るためには、ユーザーの気持ち、考え方が分かるユーザーテストが欠かせないとの説明だった。


特に「ウェブメディアにおけるSEO対策」を3つの類型にわけ、

・ 検索されることを前提でコンテンツをつくる
・ コンテンツを露出する手段としてSEOを実施する
・ 上2つのブレンド

としたが、特に編集出身者はこの「検索されるためにコンテンツをつくる」ということが苦手なような気がするので、大いに参考にしたいと思った。


エキサイトのプロデューサーの話は半分聞けなかったが、ゲーム攻略完全図鑑に関してはCGMの特性を考えるうえで参考になった。

終了後、名刺交換ができる懇親会には軽食も出されたがそれでも無料。

ヴォラーレの皆様ありがとうございました&登壇者の皆様、お疲れ様でした。